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佐藤 雄飛; 乙坂 重嘉; 鈴木 崇史
no journal, ,
海洋沿岸における堆積物からのヨウ素の溶出過程を解明するために、茨城および福島沿岸より採取した表層堆積物と人工海水を用いて、実験容器内で現場環境を模擬した、堆積物からのヨウ素溶出実験を行った。その際、海水中の各化学種ごとの溶存態ヨウ素濃度と溶存態有機物(DOM)濃度の変化を、70日間にわたって観測した。その結果、実験開始後21日目までの高いヨウ素濃度、35日目にかけてのヨウ素濃度の減少、35日目以降の溶存態有機ヨウ素(DOI)の優占化、という特徴的な傾向が確認された。これらは、ヨウ素の化学種組成および蛍光性DOMの分析結果から、(1)間隙水の拡散によるヨウ化物イオンの供給、(2)数日スケールでの易分解性DOIの供給、(3)堆積物へのヨウ化物イオンの吸着除去、(4)堆積物-海水間の難分解性DOIの交換、によって引き起こされていることが示唆された。現場環境においても、これらの要因によって堆積物からのヨウ素溶出が制御されていることが推測される。